卒業論文作成メモ
卒業論文作成にあたり、参考文献の読書記録及びメモとして作成した。 卒論テーマは「体育会系人間の論理と行動様式」の予定。
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「スポーツ」から「体育」へ①(訳語の変遷)
明治時代の日本人は、今まで日本に存在しなかった「スポーツ」という概念をどう日本語に訳すかについて腐心した。ゆえに、訳語にもさまざまな変遷がみられる。明治初期の英和辞典『和英語林集成』には、動詞sportが「戯れる」「ふざける」「おどける」「じゃれる」、sportsmanは「狩人」と訳されている。この訳語は現在からみると誤訳に思えるがそうではない。sportの語源はラテン語deporatareで、日常生活から離れた「余暇」「レジャー」という意味であった。すなわち、西洋人にとってスポーツとは、日常生活の労働から離れた「余暇」「余技」全般を指し、基本的には「遊び」といえるものであった。(「プレイ」という言葉に表れている)

「スポーツ」という訳語にも、当初は「遊び」という語源を生かした「遊猟」「競馬」「遊戯」「娯楽」といったさまざまな訳語が当てられた。しかしやがて、スポーツの訳語は、「娯楽」「遊び」の要素を抜きにした「運動」「競技」「体育」という言葉に変化していった。それは、「富国強兵・殖産興業」という明治時代の空気の結果だと考えられる。新しい近代日本を建設しようというときに、スポーツで遊ぶことなどできなかったし、また、文明開化以前の「身体文化」である武術の影響もあって、スポーツをただ単に「遊ぶ」のではなく、実社会での「闘い」に有効な身体鍛錬や精神修養に利用しようという考えが生まれてきた。

(玉木正之 『スポーツ解体新書』第2章「日本人と体育」NHK出版 2001)
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